1、弁護士(登録者数:約40,000人)
弁護士は、法律のスペシャリストです。
具体的には、高度な法律の知識や経験を生かし、あらゆる事件や紛争についての予防方法や対処方法、解決方法をアドバイスしています。事件は、法律面の民事事件と刑事事件があり、弁護士の役割はそれぞれ以下となります。
民事事件:法律相談、和解・示談交渉、訴訟や行政庁への不服申立等の法律事務
刑事事件:弁護人として被疑者や被告人の弁護活動
なお、弁護士業務は、弁護士法72条によって、原則として、弁護士以外の者が行ってはいけないことになっています。(参考:司法書士)
2、公認会計士(登録者数:約30,000人)
公認会計士は、監査・会計のスペシャリストです。
具体的には、監査・会計及び経営に関する専門的知識と豊富な経験を生かし、独占業務である監査業務や税務業務(ただし、税理士登録が必要)、経営コンサルティング等を提供しています。
監査とは、企業の財務情報を検証し、独立した立場から監査意見を表明し、その正しさを保証することによって、財務情報の信頼性を担保することを意味します。
3、税理士(登録者数:約77,000人)
税理士は、税務のスペシャリストです。
具体的には、税理士の独占業務は税務業務で、納税者に代わって税務申告を行う税務代理、税務書類の作成、書類提出の代行、税務相談等を提供しています。
なお、弁護士または公認会計士の有資格者は、日本税理士連合会に届け出れば、税理士登録することができます。
4、司法書士(登録者数:約22,000人)
司法書士は、主として不動産登記・商業法人登記、裁判書類の作成に関するスペシャリストです。
業務が多岐にわたりますが、具体的には登記又は供託手続の代理、裁判所・検察庁・法務局への提出書類作成、これらに伴う相談等を提供しています。
なお、法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所における訴額140万円以下の訴訟、民事調停、仲裁事件、裁判外和解等の代理及びこれらに関する相談を受けることができます。(1、弁護士 参照)
5、弁理士(登録者数:約13,000人)
弁理士は、知的財産に関するスペシャリストです。
具体的には、知的財産を扱う法の専門家として、企業や個人の発明家に代わり特許や商標など知的財産権の申請代行を行っています。
なお、弁理士の専門分野は、大きく機械分野、電気分野、化学分野に分けられます。大学の専門課程やバックグラウンド、特許出願を行ってきた分野などにより分かれます。
6、社労士(登録者数:約40,000人)
社労士は、人材に関するスペシャリストです。
具体的には、労働保険や社会保険の手続きに係る書類作成・提出等が独占業務で、主に労働社会保険手続業務、労務管理の相談指導業務、年金相談業務等を提供しています。
7、行政書士(登録者数:約47,000人)
行政書士は、法律の書類に関するスペシャリストです。
業務が多岐にわたりますが、具体的には官公署に対する提出書類の作成・代理等が独占業務です(他士業の独占業務は除く)。扱える書類は数千種類以上あり、主に書類作成業務、書類提出手続き代理業務、契約書等代理作成業務、相談業務を提供しています。
8、不動産鑑定士(登録者数:約10,000人)
不動産鑑定士は、不動産の鑑定評価に関するスペシャリストです。
具体的には、不動産鑑定が独占業務で、不動産の鑑定評価の他に、調査・分析・コンサルティング等を提供しています。
不動産業界はもちろん、金融・コンサルティングや官公庁などさまざまなフィールドで活躍しています。
まとめ
各士業の独占業務は様々ですが、違いをざっくり理解して頂けたのではないでしょうか?
これらは国家資格でもあり、それぞれ独占業務が法律で守られています。
ただし、士業によって独占権の内容と強弱は異なりますが、グレーゾーンも多く、士業の境界領域で業務が重なることもあります。
迷ったら、SAMURISEの質問掲示板で士業に質問ができます!是非、ご利用ください!
【参考サイト】
各士業協会サイト