士業事務所職員のモチベーションを上げるには?

士業事務所職員のモチベーションを上げるには?
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  • 作成日:2018年06月11日
  • 更新日:2018年06月11日

士業事務所職員のモチベーションを上げる方法をご紹介していきます!


士業の仕事は、士業自身が無形のサービスを提供するのが大きな特徴です。
そうした仕事において核となるのは、事務所に所属する職員である、一人一人の人間そのものです。そのため、職員の質が低下してしまうことは、事務所全体の仕事やサービスの質の低下に直結する、というリスクを伴っています。
職員の質を低下させる大きな原因となるのは、モチベーションの低下です。モチベーションが下がることによって、その職員が担当する仕事の質が低下するだけでなく、やがて職場や顧客にも悪影響を及ぼすことになります。
そのため、士業における事務所経営においては、職員のモチベーションを向上させることが非常に重要なテーマになります。


1、仕事におけるモチベーションとは

モチベーションとは、「人が行動する際の動機づけや目的意識」を意味する言葉です。仕事におけるモチベーションは、「仕事に対する意欲」ということになります。
モチベーションが下がると、気持ちの問題だけではなく、頭がボーッとして集中できない、体がなんとなく重たく感じるなど、物理的な症状としても表れてきます。職員がそうした状態に陥ると、仕事そのものの質も低下してしまいます。それによって、事務所全体の仕事に遅れが生じる、職員と応対した顧客が不快感を感じる、などの悪影響も発生します。
一方、仕事におけるモチベーションが向上すると、職員が自分の実力を十分に発揮して、最適なパフォーマンスを実現するようになります。具体的には、意欲的で前向きな態度、生産性の向上、柔軟な思考と果敢な決断力など、高度な仕事を達成するための原動力となる力を発揮していきます。
事務所経営においては、いかに職員のモチベーションを低下させることなく、向上させていくかが重要なポイントになります。


2、何がモチベーションを下げる?

まず、モチベーションを低下させる要因を見ていきます。

職員のモチベーションを下げる主な要因として、オーバーワークがあります。
仕事の量が多すぎるオーバーワークでは、身体や精神を酷使することになります。それによって心身の両面に疲れが蓄積し、モチベーションが低下していきます。疲れを取るための効果的な手段は十分な睡眠ですが、オーバーワークによる残業や、仕事の悩みによる寝付きの悪さによって、十分な睡眠を確保できないという悪循環が生じます。

モチベーションを下げる第2の要因は、仕事にやりがいを感じないことです。
士業は事務所においても士業個人の集合体です。職員の中には、将来的に独立を考えている方もいます。そのため、職員が成長を実感できるようなタスク、フィードバックが非常に重要になってきます。

モチベーションを下げる第3の要因は、仕事に対する報酬が十分でないことです。
士業として事務所を経営する立場からすると、なるべく人件費を抑えたいと思いたくなるかもしれません。一方、職員の立場からすると、仕事の量や質に見合った報酬を得ることは、公正な労使関係として非常に重要な事柄になってきます。そのため、仕事に対して十分な報酬を提供できているかは、経営者にとっては重要な手腕の一つになります。


3、具体的な取り組み例は?

次に、実際に職員のモチベーションを上げるための方法をご紹介します。

1:柔軟な勤務時間
職員一人一人のライフスタイルを考慮した柔軟な勤務時間の制度を設定することで、職員のモチベーションを向上させることができます。
具体的な方法としては、まずはフレックスタイム制があります。制度を簡潔に説明すると、始業時刻と終業時刻を原則として労働者が自由に設定できる制度です。どうしても職員に出勤してほしい時間帯がある場合は、その時間帯には必ず勤務しなければならない、コアタイムの制度を設定することも可能です。フレックス制度が難しい場合には、時間単位で有給休暇を取得できる制度を導入するだけでも、職員から見た利便性はかなり向上します。

2:定期的なコミュニケーション
職員一人一人と定期的なコミュニケーションの場を設定することで、職員のモチベーションを向上させることができます。
具体的な方法としては、半期に一度、職員個人の目標設定や業務へのフィードバックをする場を設けることが挙げられます。コミュニケーションを通じて、職員にやりがいを感じてもらう他、事務所の課題について議論し職員も事務所経営に巻き込んでいくこともいい方法かもしれません。

3:報酬・評価の見直し
労働に見合った十分な対価を提供することは、職員のモチベーションに重要な影響を与えます。
そうした場合に効果的なのが、報酬・評価制度の見直しです。モチベーションを向上させるためには、固定給を設定することに加えて、仕事の内容の評価に応じて、固定給にプラスする形での歩合制を検討するのが効果的です。事務所の経営的に難しい場合には、残業代をきちんと支払うことを徹底するだけでも、職員の意欲はだいぶ変わってきます。


まとめ

士業の事務所における職員のモチベーションについてご紹介しました。
人の手によるサービスを提供する士業の業務においては、人そのものである職員のモチベーションの維持は、事務所全体の仕事の質や顧客の評価に直結する重要なテーマとなります。
職員のモチベーションを高めるためには、低下の原因を把握して防止することと、上昇させるための工夫を導入することの両方が大切になります。

株式会社SAMURISE

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代表取締役・公認会計士 白井佑弥